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The Information が報じるところによると、Instagram および TikTok と Google は交渉を始めたそうです。
交渉目的は、Instagram/TikTok の動画をインデックスして検索結果に表示できるようにすることです。
動画のデータを直接提供してもらう
Instagram や TikTok の動画が人気です。
しかしながら、これらのプラットフォームに投稿された動画を Google は必ずしもインデックスできていません。
そこで Google は、Instagram と TikTok それぞれの親会社である Facebook と ByteDance と話し合いを始め、動画のインデックスに必要なデータを直接供与してもらえるように交渉しているとのことです。
Instagram にしても TikTok にしても大量の動画コンテンツがきわめて短い間隔で次々と投稿されます。
通常のクロールでは間に合わないのでしょう。
もしくは、クロールが制限されていることもありえます。
クロールに頼らずに、直接データを提供してもらうと聞くと、Twitter の Firehoseを思い出します。
Google は現在、Twitter の投稿データを API を通じて直接取り込みリアルタイム検索を提供しています。
Twitter の投稿をクロールだけで取得するのはやはり現実的には不可能だからです(そこまでクロール速度を上げたら Twitter のサーバーに与える負荷が計り知れなくなる)。
Instagram と TikTok の場合も同様に、API をとおしてインデックスに必要なデータを供与してもらえれば膨大な動画をすぐさまインデックスし、クエリに関連した動画を検索結果で提供できます。
Google の使命は、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすること」ですから、人々が注目していれば、Instagram であろうが TikTok であろうが検索で提供したいと考えるのは当然です。
交渉は初期段階
とは言っても、交渉は始まったばかりで、標準的な話し合いの場が持たれた程度のようです。
実現に近づいているわけではなさそうです。
Facebook と ByteDance からしてみたら Google は競争相手になるはずでそうやすやすとデータを渡すとは思えません。
と同時に、Google 検索からのトラフィックは魅力かもしれません。
交渉がどのように進展するか注目です。
Instagram や TikTok で動画マーケティングに取り組んでいるなら、Google との提携実現は追い風になるでしょう。
今でも検索結果に表示される TikTok 動画
現状で、TikTok の動画が Google 検索にまったく表示されないのかというと、そういうわけでもありません。
一部の国の Google のモバイル検索では “Short videos” という専用セクションにショート動画が掲載されます。
こちらは、YouTube のショートムービーだけが掲載されるカルーセルです。
こちらは、TikTok 動画だけが掲載されるカルーセルです。
混ざって出てくることもあります。
Instagram 動画は出てこないようですが、Facebook 動画は Short videos の対象になっています。
※Short videos は Google インド (google.co.in) で試験導入されています。米 Google でもときどき出てきます。
Short videos の動画は通常のクロールでインデックスしているのだと思われます。
首尾よく提携に漕ぎ着ければ、日本でも、Instagram 動画と TikTok 動画が検索結果に表示されることでしょう。
交渉の進展に期待しましょう。