[レベル: 中級]
Googleは、PageRankを表示する機能をGoogleツールバーから完全に廃止することを決定しました。
PageRankの値が今はまだ表示されているページでも、数週間以内には表示されなくなるでしょう。
ただし、ランキングアルゴルズムとしてのPageRankにはまったく影響しません。
GoogleにとってPageRankは依然として、検索順位を決定するための重要な指標です。
TBPRの数値表示もなくなる
ここで話題にしているのはGoogleツールバーで提供されているPageRankです(Toolbar PageRankの略でTBPRと呼ぶこともあります)。
TBPRは、2013年12月が最後の更新でした。
その後は更新が途絶え、2014年10月には「もう更新することはないだろう」とGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏がコメントしていました。
とはいえ、更新がなくなったとしてもツールバーでのTBPRの表示は依然として残ったままでした(もちろん数値は古いまま)。
今後は数値すら表示されなくなります。
代わりに「PageRankの情報を利用できません」のメッセージが表示されゲージは灰色になります。
今はまだ表示されていたとしても、数週間以内には消えるでしょう。
ランキングアルゴルズムのPageRankには無関係
検索順位を決定するための要因としてPageRankをGoogleは使っています。
本当のPageRankということで、Real PageRankとSEOの業界では呼ぶこともあります。
TBPRはツールバーを通して目に見えますが、Real PageRankは公開されていないので僕たちには値はわかりません。
TBPRの廃止は、Real PageRankには一切影響を与えません。
Real PageRankは変わらずGoogleの重要なランキング要因の1つです。
Google内部では絶えず更新されています。
TBPRの廃止がSEOに与える影響は?
TBPRが完全に廃止になったことで、僕たちのSEOはどんな影響を受けるでしょうか?
何も影響を受けません。
そもそもTBPRを知らない人もいるんじゃないでしょうか?
もし知らなかったとしたら知らないままでまったく問題ありません。
「昔はそんなものがあったそうだ」と流してもらって結構です。
2000年台はTBPRをSEOの成果指標の1つとして用いることが普通でした。
3〜4か月ごとのTBPR更新には一喜一憂したものですね。
懐かしく感じる読者さんもいることでしょう。
僕がこのブログを始めた頃の話です。
SEOブログなのにTBPRが1とか2だったことを恥ずかしく感じたりもしました。
でも4や5に上がると誇らしく感じましたね。(笑)
ですが、もはやTBPRはその利用価値を完全に失っています。
なくても誰も何も困りません。
唯一影響を受ける人がいるとしたら、期限切れのドメインを売買する方たちでしょうか。
TBPRが完全に廃止されるということは、TBPRを利用したPageRankの取得も不可能になります。
しかし一時的には戸惑うかもしれませんが、代替の指標を利用することでしょう。
GoogleがTBPRを提供してくれたおかげでSEOに役立つ時代がありました。
でも次第にサイト管理者たちがTBPRにばかりに気を向けるようになってしまい逆にSEOの弊害にもなってきました。
今回の廃止は良い決断だったと僕は思います。
むしろ遅すぎたくらいかもしれませんね。
[Sources]