[レベル: 中級]
schema.org を用いた構造データのバリデーションを検証するツールとして Schema Markup Validator が公開されました。
schema.org 公式ブログでアナウンスが出ています。
構造化データ テスト ツールの後継
構造化データを検証するために次の 2 つのツールを Google は提供しています。
- 構造化データ テスト ツール (Structured Data Testing Tool; 以下、SDTT)
- リッチリザルト テスト (Rich Result Test; 以下、RTT)
2020 年 7 月に RTT が正式版になったのにあわせて、SDTT の廃止を Google は決めました。
しかし、RTT は Google がリッチリザルトとしてサポートしている構造化データにしか対応していません。
一方、SDTT は構造化データが正しいかどうかをリッチリザルトに関係なく検証できます。
そのため、SDTT の存続を望む声が多く寄せられました。
そこで、SDTT の代替となるツールを schema.org の運用管理のもとに提供することを Google は決めていました。
その代替となるツールが今回公開された Schema Markup Validator (以下、SMV) です。
SMV の見た目と使い方は SDTT とほぼ同じ
SMV の使い方は SDTT と同じです。
URL またはコードで検証できます。
ユーザーインターフェイスもまったくと言っていいほど同じです。
操作方法に悩むことはないでしょう。
SMV は SDTT よりもシンプルなチェック
しかしながら、SMV は SDTT とまったく同じわけではありません。
チェック機能がシンプルになっています。
SDTT ほど厳格ではなく、schema.org が幅広く使われている状態でのチェックになります。
SDTT はどちらかというと、Google の基準に合わせていました。
たとえば、プロパティの値の形式は検証の対象にしません。
公開日を表す datePublished
に「ほげほげ」という文字列を設定してみます。
SDTT では、日付として無効な形式なのでエラーが出ます。
ところが、SMV ではエラーも警告も出ません。
値の形式は無視して、文法的に正しいかどうかだけを見ています。
SMV はまだベータ版としての公開です。
フィードバックがあれば、改良するかもしれません。
いずれにしても、構造化データ テスト ツール の代替として Schema Markup Validator が提供されたのは喜ばしいニュースです。