[レベル: 上級]
schema.orgは、schema.org 2.0 の正式公開を発表しました。
2.0の数字が示すとおり、メジャーバージョンアップです。
非常に多くの追加と改善、追加があります。
いくつかピックアップしてみます。
Car ボキャブラリの追加
自動車を表現するボキャブラリが schema.org/Car として追加されました。
自動車のボキャブラリをschema.orgに採用するためにワーキンググループがしばらく前に発足していて、今回正式に採用されました。
エンジンの情報 (vehicleEngine) や燃料の種類 (fuelType)、燃費 (fuelEfficiency) など車関連のボキャブラリが豊富にそろっています。
自動車業界のサイトでは今後利用してみたいですね。
mainEntityOfPage プロパティの追加
mainEntityOfPage というプロパティが追加されました。
そのページの主となるエンティティを指定できます。
たとえば、ある映画をそのページで紹介していたとします。
映画の名前や出演者、評価などを schema.org/Movie のボキャブラリでマークアップできます。
一方でそのページのサイドバーには、その映画が上映されている映画館の一覧を schema.org/MovieTheater でマークアップしていたとします。
ページの構成によってはこのとき、映画ではなく映画館がメインのコンテンツだとしてみなされてしまうことがあります。
起こりうる問題の例として、ひょっとすると、映画のレビューではなく映画館の場所がリッチスニペットに出てしまうかもしれません。
しかし、mainEntityOfPage プロパティを利用すれば、そのページのメインコンテンツ(エンティティ)が映画であることを明示できます。
mainEntityOfPageは、mainEntityプロパティのInverse(インバース)になります。
採用ドメイン数を表示
そのボキャブラリを採用しているドメインの概数を示すようになりました。
たとえば、schema.org/Article は100万以上のドメインで利用されているそうです。
たくさんのサイトが使っているボキャブラリは、遅れを取らないように自分でも使いたくなりそうですね。(笑)
GitHubでの問題レポート
認識されているschema.orgの問題点をGitHubで追跡するようになりました。
個々のボキャブラリについても問題点があれば、GitHubに挙がっています。
※右端に見える [more…] というリンクをクリックすると出現する
この記事で紹介したのはほんのごく一部です。
新しいボキャブラリとプロパティの追加だけではなく、バグ修正やschema.orgサイトの使いやすさの改善などさまざまな変更があります。
セマンティックに興味がある人は、リリース リスティングとフルリリース サマリーで詳細をチェックしてみるといいでしょう。