【速報】Googleウェブマスターツールの新機能「検索アナリティクス」を使ってみた

[レベル: 中〜上級]

【UPDATE】
「検索の影響」から「検索アナリティクス」へとツール名が変更されました。これに伴い、記事タイトルを編集しました。しかしながら本文は「検索の影響」のままにしてあります。

Googleは、「検索の影響(英語名: Search Impact)」をウェブマスターツールの新しい機能として一部のユーザーに公開しました。

「検索の影響」は検索トラフィックを分析するためのレポート機能です。
従来の「検索クエリ」レポートツールの大幅な拡張といっていいでしょう。

先月末にテスターをGoogleは募集していました。
第一陣の招待が応募したユーザーの一部に送られ、新ツールの「検索の影響」が利用可能になっています。

僕のもとにも、GoogleのZinebさんから招待状が届きました。

僕のウェブマスターツールアカウントで現在使えるので、速報としてプレビューをこの記事で紹介します。

「検索の影響」プレビュー

「検索の影響」ツールは、「検索トラフィック」セクションにあります。

初期画面は次のキャプチャのようになっています。

「検索の影響」初期画面

過去28日間(4週間)のクリック、つまりGoogle検索からのトラフィックの状況が折れ線グラフで表示されています。

豊富なフィルタ

「検索の影響」の特徴の1つは豊富なフィルタです。

以下の項目でフィルタできます。

  • 日付
  • クエリ
  • ページ
  • デバイス
  • 検索

日付

日付は、過去7日と28日、90日がプリセットで準備されています。
任意の期間設定もできます。
さかのぼれるのは最大90日です。

日付フィルタ

クエリ

クエリ、言い換えればキーワードでフィルタできます。

クエリ フィルタ

指定したキーワードを含むクエリと含まないクエリ、指定したキーワードに一致するクエリの3タイプを選べます。

ページ

ページ、言い換えればURLでフィルタできます。

ページ フィルタ

指定したURLを含むクエリと含まないクエリ、指定したURLに一致するクエリの3タイプを選べます。

国でフィルタできます。

国 フィルタ

「国を比較」を選べば、2つの国の状況を比較できます。

デバイス

デバイスのタイプでフィルタできます。

PCとモバイル、タブレットの3種類から選べます。
「デバイスを比較」を選べば、2種類のデバイスのデータを比較できます。

検索

検索のタイプでフィルタできます。

選択できるのは、ウェブと画像、動画の3タイプです。
比較も可能です。

4つの指標

また、次の4つの指標の組み合わせで表示項目を指定できます。

  • クリック数
  • 表示回数
  • CTR
  • 平均掲載順位
4つの指標

自由に組み合わせられるフィルタと指標

「検索の影響」のフィルタと指標自体は、従来の「検索クエリ」とほぼ同じです。

でも組み合わせが楽で、レポートが見やすくなっています。
フィルタと指標の組み合わせの自由度がいちばんの特徴にあるように僕は感じました。

下は「301」を含むクエリの表示回数と平均掲載順位です。

「301」を含むクエリの表示回数と平均掲載順位

「301」を含む具体的なクエリとその表示回数と平均掲載順位もわかります。

301」を含む具体的なクエリとその表示回数と平均掲載順位

キャプチャしていませんが、指定すればクリック数ももちろん調べられます。

「検索クエリ」では、Google検索の完全HTTPS化による影響を受けずに検索キーワードを調べることができました。
その流れを「検索の影響」も受け継いでいます。

しかし使いやすさと見やすさは段違いです。
(not provided) も怖くないかもしれません。

あなたが運営するサイトの環境や必要性に合わせてフィルタと指標を組み合わせれば、非常に強力な解析ツールになるでしょう。

現在はアルファ版

この記事で紹介した「検索の影響」ツールは、ベータ版よりも前のアルファ版です。
一般公開されるときとはまったく違っていることも十分にありえます。

また同じアルファ版であっても、ユーザーによって機能やUIが異なっているかもしれません(いくつかのグループに分けているらしい

ヘルプはまだ準備されていませんが、使い方をGoogle ドキュメントで説明しています。
こちらは「Confidential」なのでお見せできません。

正式版の公開がいつになるかは不明です。
テスターのフィードバックを受けて改良を進めていくのでしょう。

アルファ版であってもUIは日本語でした。
すべての言語で同時公開になると予想します。

最終形がそうなるにせよ、GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏がワクワクしながら紹介したように、楽しみなツールになることは間違いなさそうです。