Googleが検索品質評価ガイドラインを更新、E-A-Tの強調と補助コンテンツの削減の2つが特に目を引く変更

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Googleは、2015年11月に初めて一般公開した完全な検索品質評価ガイドラインを更新しました。
公開時のガイドラインの日付は「November 12, 2015」(2015年11月12日)でしたが、現行版は「March 28, 2016」(2016年3月28日)になっています。

General Guidelines - March 28, 2016

大きな変更点は2つ ―― E-A-Tの強調と補助コンテンツの削減

更新版のガイドラインを僕はまだほとんど読んでいないのですが、The SEM PostのJennifer Slegg(ジェニファー・スレッグ)氏によれば、次の2点が特に目を引く変更だとのことです。

  • E-A-Tの強調
  • 補助コンテンツ関連セクションの削減

E-A-Tの強調

「E-A-T」とは以下の3要素の頭文字をとったものです。

  • Expertise
  • Authoritativeness
  • Trustworthiness

日本語ではそれぞれ、「専門性」「権威性」「信頼性」といった意味合いになります。
一般公開されていなかった「2014年3月31日」版のガイドラインで初めて登場しました。
これ以降の版のガイドラインを含め、高品質なページやサイトに求められる条件として規定されています。

更新版のガイドラインでは、E-A-Tを次のように定義しています。
以前とは若干変わりました。

The amount of expertise, authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T) that a webpage/website has is very important. MC quality and amount, website information, and website reputation all inform the E-A-T of a website.

ウェブページ/ウェブサイトが持つ専門性と権威性、信頼性 (E-A-T) の量は非常に重要です。メインコンテンツの質と量、ウェブサイトの情報、ウェブサイトの評判はすべてウェブサイトのE-A-T情報を提供します。

高品質なページ/サイトにはE-A-Tが要求されます。
逆にいえばE-A-Tが欠如しているページ/サイトは低品質として評価されます。

E-A-Tは、ガイドラインのいたるところで用いられています。
更新版の品質評価ガイドラインでは以前にも増して、E-A-Tの重要性が強調されているようです。

E-A-Tに関する説明はこちらの記事を参照してください(すごく重要です!)。

補助コンテンツ関連セクションの削減

Supplementary Contentに関連するセクションが削減されました。

「Supplementary Content」とは補助的な役割を果たすコンテンツです。
代表的なのはナビゲーションメニューです。
ほかには、ニュースサイトなら関連記事、ECサイトならおすすめ商品が挙げられます。

以前のバージョンのガイドラインには、最高品質のページに必須な要素に「役に立つ補助コンテンツ」が含まれていました。
また、補助コンテンツが欠けていることを品質が低い理由にも挙げていました。

ところが、更新版のガイドラインでは補助コンテンツの必要性にほとんど触れていません。

補助コンテンツの良くない使われ方として、次の2点に触れているだけです。

  • メインコンテンツの利用をじゃまする
  • 目立ちすぎてメインコンテンツから気をそらせてしまう

ウェブサイトやウェブページの品質を評価するうえで、補助コンテンツは必須の要素ではなくなったように見えます。
使うならあくまでもメインコンテンツを手助けする用途でなければならないということですかね。

E-A-Tがより強調されたのは、ユーザーの役に立ち信頼されるコンテンツ作りに今までずっと取り組んできた僕たちには嬉しい変更です。
「専門性」「権威性」「信頼性」を高めるサイト運営に引き続き取り組みましょう。

Googleが配布している検索品質評価ガイドラインはこちらからダウンロードできます。
この記事で触れた2点以外にも、特筆すべき変更点に気付いたら教えてください。