コメントスパムでSEO

SEOのためのリンクビルディング戦略のひとつの手段として、ブログへのコメントがあります。

投稿者の所有サイトや、コメント本文中にURLを埋め込んでバックリンクとして利用するわけですね。

ところが有効なSEOには、スパムがつきものでコメントスパムが横行しました。

そこで登場したのが、nofollowタグ(属性)です。
しかし、nofollowタグが付かないブログも存在するし、nofollowを意図的に付けないブログ管理者も存在します。

したがってコメントは、今でも有効なSEOと言っていいでしょう。
そして、コメントスパムもいまだに有効な(Black Hat)SEOです。

事実、ある金融系のビッグキーワードで1位表示を獲得しているサイトは、世界中のブログや掲示板に大量にコメントスパムを浴びせ続けています。
Yahoo!のlink:検索で、すべてのリンクを表示できないくらいの数です。

ですが、コメントスパムによるリンクが検索順位を上げる要因になるという事実を、サーチエンジンがそのまま放置しておくはずがありません。
ランキングを操作するための不自然なコメントを識別するアルゴリズムを、サーチエンジンが開発している可能性は、おおいに考えられます。

ということで、今日はSearch Engine Journalに投稿された記事を元に、コメントスパムによるSEO分析してみます。

WordPressやMTなどのブログシステムには、スパム的なコメントを自動的に検知する仕組みを搭載できます。
たとえば、WPにはAkismetSpam Karmaというコメントスパム対策用のプラグインがあります。

Spam Karmaは、次のような項目で投稿されたコメントがスパムかどうかをチェックしています。

  • ビジターがページに訪れてから、コメントを残すまでの時間
    ⇒ 自動コメントツールはアクセスとほぼ同時にコメントを投稿する。
  • コメントにURLが含まれるかどうか
    ⇒ コメントスパムはリンクにするためのURLが多数書き込まれる。
  • コメントの文の長さとURLの長さの比較
    ⇒ コメントスパムは、URLの割合が大きい。
  • トラックバック元のページに自分のサイトへのリンクが張られているかどうか
    ⇒ 一方的なトラックバックはスパムの場合が多い。
  • 怪しいIPアドレスからのコメント
    ⇒ スパムのブラックリストから判断。
  • 古い記事へのコメント
    ⇒ 普通コメントは、最近の記事に書き込まれる。
  • ブラウザがJavascriptをサポートしているか
    ⇒ 自動コメントツールはサポートしていない。

これらに該当するコメントは、スパムとして判断され表示されることはありません。
一定期間を過ぎると、自動的に削除することもできます。

いくつかの項目は、サーチエンジンも同じような基準でもってコメントスパムをチェックすることが可能でしょう。

さらに、サーチエンジンは次のような基準でも、コメントがスパムかどうか判断することができそうです。

  • 記事とコメントの関連性
    ⇒ コメントスパムは、URLだけとか無関係な内容の場合が多い
  • 全体的なコメントの長さ
    ⇒ コメントスパムは短い場合が多い
  • 複数のブログにある同じようなコメント
    ⇒ 「参考になりました」とか「面白い記事ですね」とか
  • リンクしたコメントの数
    ⇒ 1日に100個のコメントからリンクが張られるのは不自然
  • ブラックリストの語句に該当する投稿者の名前やコメント内の語句
    ⇒ 「キャッシング」とか「ダイエット」とか

これらのチェック項目に引っかかったコメントからのリンクは、有効なバックリンクとして評価されないかもしれません。

それどころか、サーチエンジンがもっと賢くなれば、スパムサイトとしてペナルティを食らうことも考えられます。

以前にメルマガで、コメントスパムしたことが理由のひとつでGoogleにペナルティを受けたサイトを紹介したことがあります。

いつまでも、コメントスパムが有効なSEOだとは考えにくいですね。

ま、逆を言えばそのときが来るまでは、コメントスパムでランキングアップできるということですが。(笑)