WebmasterWorldで、301リダイレクトにかかわる興味深いスレッドを見つけました。
スレッドの投稿者は、次のような状況でした。
5年以上、上位表示を続けているサイトを所有していて、トップ10のサイトはどれも10年以上の運用暦です。
2年前に新しいドメインを購入して、サイトのディレクトリの1つを、買ったばかりのドメインに301リダイレクトで転送しました。
するとたちまちのうちに順位が急降下。
あわてて元に戻すも、ランキングは復活しなかったのです。
1年前に、購入したドメインに元のサイトと同じコンテンツをアップしました。
Googleは、重複コンテンツとみなしたようで新しいドメインのほうをインデックスしませんでした。
元のサイトのポジションは、そのままです。
これが、2、3日前までの話。
ところが、今は新しいドメインが古いサイトが入れ替わって、検索結果に出てきているのです。
今度は古いドメインが、重複とみなされてしまったのかもしれません。
でもこれが望んでいた形なので、まったく問題なしです。
ここで疑問が出てきました。
「元の古いドメインを新しいほうに301したらどうだろう?
元のドメインの資産を引き継いで、さらに順位が上がるかもしれない。
だけど入れ替わった理由が分からないし、また面倒が起こるかもしれない。
危険な行為だろうか?」
あなたならどうしますか?
フォーラム アドミニストレータの、tedsterはこのようにアドバイスしました。
“状況が改善してきたようだから、301は現実的にやってみる可能性はある。
ただしLabor Dayまで待ったほうがいい。
これまでの歴史からいって、この日にランキングの変化が起こることが多いからだ。
2,3日見てきた順位は、安定するかもしれないし、また動くかもしれない。
来週になってもまだそこにいるようなら、301を試してみるといい。”
“Labor Day”というのは、「労働の日」のことでアメリカやカナダでは、9月の第1月曜日に定められています(日本でいう「メーデー」に相当します)
まさに昨日、今日ですね。
ちょっと気にかけてみましょう。
話を301リダイレクトに戻します。
投稿者は、最初の301でドメインエイジやバックリンクがうまく引き継がれなかったのだろうと推測しています。
SEOmozのRand Fishkin(ランド・フィッシュキン)氏が、自サイトに投稿された記事にこんなコメントを残しています。
We’ve always suspected that something between 1-10% of link juice was lost in a 301 redirect. I’m also of the general opinion that Google’s built some fairly hard-to-game systems around 301s…
“僕らは、301リダイレクトでリンクジュースの1~10%くらいが失われると、常に疑っている。また、Googleが301をもてあそぶのをかなり困難にするようなシステムを構築しているという総括的な見解も持っている。”
サイトの移転には301リダイレクトが推奨され、転送元から転送先へ情報がそのまま移り変わるとされています。
大規模な移転になると一時的に順位が下がったりすることもあるようですが、たいていの場合はうまく機能します。
ですが、301は不正に利用されることも多く、Googleは目を光らせているのかもしれませんね。
Rand Fishkin氏は、Googleの302リダイレクトに対する取り扱いについても変化を感じています。
こちらは、今週の「海外&国内SEO情報ウォッチ」で取り上げようと思っています。