Googleは今年2月、米Google(Google.com)の英語でのウェブ検索にソーシャル検索をミックスしました。
このソーシャル検索との融合を、米Google以外の19言語のGoogleへ世界展開したことをGoogle Inside Searchブログがアナウンスしました。
19言語には日本語も含まれています。
ソーシャル検索とミックスしたウェブ検索
ソーシャル検索では、Twitterなどのソーシャルメディアで繋がりのある友だちが作成したりシェアしたりしたコンテンツが検索結果に出ると、その友だちの写真と名前がスニペットの下に表示されます。
シェアしたユーザーの名前にカーソルを当てると、どこで繋がっているかを知ることができます。
SEO Japanの滝日さんとはTwitterで繋がっていることが分かります。
アドワーズラボの鷲見さんとはGmailで繋がっています。
僕はTwitterでも鷲見さんをフォローしていますが、Gmailを通してGoogleは交流関係を認識したのでしょう(繋がり関係をどうやって認識しているかは後ほど説明します)。
直接繋がっていないユーザーもソーシャル検索に含まれることがあります。
「友だちの友だちは……」ってやつですね(サイバーエージェントの木村さんをTwitterでフォローしてなかったみたいですw)。
その人自身が作成したコンテンツのときは「〜さんが共有しました」ですが、その人の作成物でないコンテンツを共有したときは、たとえば「Twitterで」のように共有したソーシャルメディアサイトも表示されます。
対象となるソーシャルメディアサイトは、TwitterやFlickr、Blogger、Google Buzz、FriendFeed、Quoraなどです。
日本固有のソーシャルメディアサイトも含まれているのかもしれませんが僕は確認できていません。
見つけたら教えてください(スクリーンショットを送ってもらえればこの記事に追加させていただきます)。
ソーシャルでの繋がり関係
Googleは、GmailやGoogleチャットのコンタクトリストに登録しているユーザーや、Google Buzzでフォローしているユーザー、Googleアカウント内で繋がっているユーザーのようにGoogleの中で把握している情報にプラスして、外部のソーシャルメディアサイトで公開されているプロファイルを基にあなたを特定して、ソーシャルメディアでの繋がりを判断します。
外部のソーシャルメディアサイトのユーザーとGoogleアカウントのリンク付けは、Googleが自動で認識しますが、自分の手による追加・削除の管理も可能です。
※僕のGoogleアカウントとTwitter&Facebookのアカウントを勝手に紐付けしていて、最初見たときちょっと怖かった。
さらに進んだパーソナライズ検索
ソーシャル検索はパーソナライズ検索の一部です。
Googleアカウントにログインしているときだけ適用されます。
ログインしていない状態では友だちの顔は出てきません。
検索結果に見知った人のアイコンが出るというのは注意を引きます。
「あの人が共有しているのなら」ということでクリックにも影響するでしょう。
友だちのシェア状況はランキングにも影響を与えるようです。
僕は、なるべく“素”の状態を知りたいので普段はパーソナライズ機能を無効にして検索していて、この記事を書くためにログインして検索しました。
上で見せたキャプチャにある鷲見さんのブログ記事は「パンダ」の検索で3位になってました。
「パンダ・アップデート」じゃなくて「パンダ」です。
こんなジェネラルなワードで3位?、QDF?やQDDか?、とも思ったのですがパーソナライズの影響でした(それにしてもパンチが強すぎる気がしますが)。
今までのパーソナライズ機能はあなたの検索履歴や検索行動に主に依存していましたが、これからはソーシャルでの交友関係も影響を与えてくるということですね。
いいような気もするし、悪いような気もします。
ユーザーとしての立場から言えば、知り合いが勧めているというのは安心できる一方で、検索エンジンには中立的でいてほしいという気持ちもあります。
SEOに取り組むサイト管理者としての立場から言えば、1人1人の検索結果がますます異なるようになってきた今、ランキング測定の信頼性がさらに低くなってきたとも言えます。
Bingは、「いいね!」を中心に検索におけるFacebookとの連携を強力に打ち出してきました。
まだ米国だけでの話だし、Facebookが普及してきたとは言えBingの日本国内でのシェアの低さを考えると、こちらの影響はほとんどなさそうです。
しかしGoogleにしてもBingにしても、ソーシャルメディアを検索結果にも反映させようとする検索エンジンの試みが今後も続いていくことは間違いありません。
P.S.
「SEOは終わった」系の記事がまた出てきますよ。
誰が勘違い記事を書くか注目しておきましょうw