[対象: 全員]
Googleアカウントにログインした状態のデフォルトでのSSL検索を、google.co.jpを含む全Googleドメインに展開したことをGoogleは公式アナウンスしました。
- Bringing more secure search around the globe – Inside Search
- Google Japan Blog: Google の検索セキュリティを強化しました
日本でもテストは行なっていたので予想できたことであり、ついに来たということです。
日本版ブログには書かれていませんが、米国版ブログには“over the next few weeks”と書かれていて、今後数週間かけてすべてのユーザーに行き渡ることになっています。
SSL検索が適用された環境でログインしてGoogleのホームページにアクセスすると、確かにSSLを示すHTTPSプロトコルになっています。
SSL検索の標準採用により、2つの大きな変化が僕たちにやってきます。
1つは検索キーワードの取得ができなくなること、もう1つはSearch Plus Your Worldの導入です。
順位に説明します。
検索キーワードの取得が不可能に
SSL検索が適用されたトラフィックでは、アクセス解析ツールでのGoogleのオーガニック検索からの検索キーワードの取得が不可能になります。
Googleアナリティクスの場合、キーワードが取得できなかったトラフィックは“not provided”とレポートされます。
下は昨日までの1週間の僕のブログの“not provided”の推移です。
公式アナウンスのあった昨日、突如として跳ね上がっています。
キーワードが取得できなくなるトラフィックの割合いは10%未満に収まるだろうとGoogleは見積もっています。
昨日だけで見ると僕のブログではGoogleのオーガニック検索のうちほぼ17.5%が“not provided”でした。
僕のブログの訪問者は Googleアカウントにログインしているユーザーが多いと推測できるためGoogleの見積もりよりも数字が大きいのでしょう。
まだ完全にSSL検索が展開していないので今後もっと数字が増えると予想します。
Googleアカウントにログインしているユーザーが少なそうな別のサイトでは昨日の“not privided”は3%弱でした。
こちらはGoogleの見積もりに十分収まっています。
キーワード取得が不可能になるGoogleのオーガニック検索(=“not provided”)は訪問ユーザーの属性によって開きがあることはすでにSSL検索がデフォルトになっている米国の状況から明らかです。
自分の管理サイトがどのくらい影響を受けているか監視してください。
影響の大小にかかわらず、検索キーワードが分からなくなってしまうことは僕たちにとってぜんぜん嬉しいことではありません。
なお、AdWordsからの検索キーワードは影響を受けずこれまでとまったく同じように取得できます(これもSSL検索が反感を買っている理由の1つ)。
Search Plus Your Worldの導入条件
SSL検索の採用により、プライバシーがより厳重に保護されるべきSearch Plus Your World(以下、SPYW)の下準備が1つ整ったことになります。
Search Engine Landによれば、詳細は出せないもののSPYWを全世界に展開するためにGoogleは取り組んでいるとのことです。
We’re working to launch Search plus Your World internationally, but have nothing further to announce at the moment.
レポートしたようにSPYWのパーソナライズはハンパないです。
Google+の利用度に依存するとしても、SSL検索同様にSPYWは僕たちに大きなインパクトを与えることは間違いありません。
老舗のTwitterやFacabook、新興のPinterestのようにソーシャルメディアの1つとしてGoogle+を考えない方がいいと僕は思います。
好き・嫌い、面白い・面白くないにかかわらず、Google+はGoogleの所有物ということを理解しておきましょう。
最後はまたGoogle+の脅しになってしまい、失礼しました。
この記事で伝えたかったことは次の3つです。
- Google日本でもSSL検索がログインユーザーに対してデフォルトになった
- SSL検索によりGoogleのオーガニック検索からのキーワード取得が不可能になる
- SSL検索のデフォルト化で日本へのSPYW導入も想定内に入ってきた