「構造化データはもっと難しくなる」とGoogle社員が予測、構造化データはSEOの必須スキル

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構造化データが今よりも簡単になっていくことはなく、むしろさらに複雑で難しくなっていくだろうと Google 社員が予想しています。

構造化データはさらに難解に

Google が利用する構造化データの将来について、Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏はオフィスアワーで次のようにコメントしました。

将来的、少なくとも近い将来にもっと多くの種類の構造化データマークアップを使うようになると私は考える。そして、さまざまな検索機能の要件という点で、おそらくもっと複雑になっていくだろう。検索結果での装飾的な機能もそうだし、たしか Google アシスタントの読み上げ機能なども現状では多分に構造化データに依存している。

構造化データの分野はもっと拡大していくだろうから、さらに多くのマークアップが登場してくると予想する。新しい構造化データが出てくると、実装や要件はさらに扱いにくくなってくる――作り話だが、たとえば名前の文字数は 17 文字が必要で、15 文字ではダメだとか。

そういうわけで、近い将来には構造化データはさらに難しくなってくるのではないかと疑っている。

長い目で見れば、テキストを書くだけで、マシン インテリジェンス(機械知能)が自動的にすべてを理解してくれるようになるかもしれないが、ここ数年でそういった状況にはならないだろう。

「構造化データのマークアップ方法を理解するために JSON-LD を学んだほうがいいですか?」と聞かれれば、良い取り組みだと私は思う。

自分で身に付けるのもいいし、CMS やプラグイン、拡張機能を使えばもっと簡単にできるとも思う。WordPress には構造化データを自動的に追加してくれるプラグインがたくさんある。たとえば、レシピ構造化データをマークアップするプラグインをいくつも知っている。プラグイン開発者が我先にと最新の構造化データ用のプラグインを作ってくれるんじゃないだろうか。

いずれにしても、純粋に構造化データという観点から考えると、簡単になっていくとは思わない。残念ながらね。

2020 年は構造化データをマスターすべし

リッチリザルトの前身であるリッチスニペットを Google が検索で利用し始めた頃を思い起こすと、たしかに構造化データは種類が増え、実装方法も複雑になっています。
コーディングが苦手な僕でも構造化データは実装できるので極度に難解とは思いませんが、複雑になってきているのは確かです。

検索結果でのリッチリザルトだけではなく、Google アシスタントがニュースを読み上げる Speakable や、 How-to や FAQ などのアクションの実行も構造化データで実装します。

構造化データの利用範囲は拡大し続けています。
機械が理解できる形でモノゴトの意味を伝えることができる構造化データは当分の間は、検索には必要な技術のままでしょう。

2014 年 9 月に、ある SEO イベントで JSON-LD について話したことがあります。
当時は、構造化データを実装しているのは先進的なサイトばかりだったうえに、JSON-LD が W3C 勧告になって間もなくのころで Google のサポートがまだ不完全でした。

そうした時代背景もあり、僕のトークは先取りしすぎていた感もあったのですが、現在では構造化データとそれを実装するための JSON-LD は知っていて当然と言ってもいいくらいの技術になりました。

SEO に真剣に取り組んでいるのに構造化データのスキルがないとしたら、心もとないように僕は感じます。

ミューラー氏が言うように、構造化データをデフォルトで実装している CMS のテンプレートやリッチリザルト用のプラグイン、あるいは構造化データを生成するツールを利用することもできます。

それでも、自分なりのカスタマイズや新しく公開されたリッチリザルト対応、トラブルシューティングを考慮すれば自身のスキルとして構造化データを身に着けておくのがベストでしょう。
構造化データに不慣れだとしたら、2020 年はぜひマスターしてください。

構造化データの役割と、JSON-LD を用いた schema.org の実装方法に関してはこちらの動画と記事が手助けになります(5 年半前のものですが今でもきちんと通用します。後半に紹介する検証ツールだけは古いので、リッチリザルト テストツールを利用してください)。