[レベル: 上級者]
Google は、カルーセル構造化データのドキュメントを更新しました。
カルーセル構造化データは、レストランやホテル、商品などのアイテムをカルーセル形式でモバイル検索に表示できるリッチリザルトです。
ベータ版として 3 月に公開されました。
リストページにだけマークアップ
まず注意点ですが、今回の更新はドキュメントの更新です。
カルーセル構造化データの仕様には変更はありません。
【UPDATE (2024/4/12)】
一部正しくない情報を記載していたので訂正
カルーセルのリッチリザルトを設定するには ItemList
タイプをマークアップします。ItemList
の中にカルーセルに表示したいアイテムを ListItem
として含めます。
ItemList
は、対象とするアイテムが列挙されているリストページだけにマークアップします。
リストページはカテゴリページとみなして構いません。
リストページの形態は次の 2 パターンがありえます。
- 各アイテムの詳細も掲載されていて、リストページだけで完結しているパターン
- リストページには各アイテムの概要が掲載されていて、各アイテムの詳細ページにリンクしているパターン
2 つ目のパターンが一般的なはずです。
全ての情報をリストページに掲載しているサイトはさほど多くはないように思います。
こちらは以前のドキュメントの説明です。
- 各アイテムのテキスト全体を含むリストの完全な情報を持つマークアップを単一ページに追加します(これは単一のオールインワン ページのリストとも呼ばれます)。たとえば、1 つのページに含まれる、ある場所のトップのホテルのリストです。必要に応じてエンティティの種類を組み合わせる(ホテルとレストランなど)こともできます。たとえば、ローカル イベントとローカル ビジネスの両方を扱うページがある場合がこれに該当します。
- 必須プロパティを追加します。使用している形式に基づいて、ページ上の構造化データを挿入する場所をご確認ください。
ドキュメントを読むと 1 つ目のパターンしかサポートしていないように解釈できてしまいます。
しかしながら実際には、カルーセル構造化データは、全ての情報を掲載したリストページをサポートしていません。
ドキュメントの説明は次のように変わりました。
- リスト内のすべての項目に関する情報を掲載している概要ページを1つ選択してください。 たとえば、パリの「トップホテル」を一覧表示するカテゴリページには、各ホテルの詳細情報ページへのリンクが含まれています。 シナリオに応じて、異なるタイプの項目(ホテル、レストランなど)を組み合わせることもできます。 たとえば、「スイスでのアクティビティ」という記事で、地域のイベントと地元の企業の両方を紹介する場合などです。
- 概要ページに必要なプロパティを追加してください。このベータ版機能を利用するために、詳細ページにマークアップを追加する必要はありません。 ご使用のフォーマットに合わせて、ページのどこに構造化データを追加すればよいかを確認してください。
「リストページには全ての情報が掲載されている」と解釈できるような記述はなくなりました。
代わりに、「リストページは概要であり詳細ページにリンクしている」と明記されています。
カルーセル構造化の仕様を簡潔にまとめるとこうなります。
- リストページ(カテゴリページ)にだけ、
ItemList
をマークアップする - リストページには、異なるタイプのアイテムを含められる(例:おすすめのレストランとホテル、イベントを紹介するトラベルサイトのページ)
- リストページからは詳細ページにリンクする(詳細ページは別の URL)
- 詳細ページには、各アイテムに対応した構造化データをマークアップする(例の続き:
Restaurant
,Hotel
,Event
構造化データをそれぞれ詳細ページにマークアップ)
カルーセル構造化データを実装しリッチリザルトとして表示しているサイトはまだほとんどないようです。
魅力的な視覚要素だとは思うので、余力があれば、差別化を狙って挑戦してみるといいでしょう。
技術的な要件はドキュメントを参照してください。
📝すずき補足:日本語ページは更新が遅れるので、新しい機能を試すときは英語ページを参照することを推奨
P.S.
この記事で紹介したドキュメントの更新は @takano_seo からのテクニカルライターへのフィードバックにより実現しました。
Good Job です!