「Googleにインデックスされたページ数を正確に調べる方法」と題して、「そんな方法はない」と結論づけたエントリを以前にアップしたことがあります。
このエントリも実はパターンは同じで「Googleが認識するバックリンクを正確に調べる方法は存在しない」という結論に至ります。
まず、Googleのlink:コマンドはまったく使えないというのは以前に説明したとおりです。
一部のサンプリングを返すだけです。
そこで僕たちがバックリンクを調べるときは、Yahoo!のlink:コマンドを使うか、Yahoo! サイトエクスプローラーを使います。
ただし厄介なのは、これらはYahoo!が認識しているバックリンクであってGoogleが認識しているバックリンクではないということです。
Yahoo!が認識しているからといってGoogleが認識しているとは限らないし、逆にYahoo!が認識していなくてもGoogleが認識しているバックリンクが必ずあるはずです。
被リンクの数自体がそもそも頼りにならないと言えます。
さらに大きな問題が別のところにもあります。
仮にYahoo!のツールで調べた被リンクをGoogleが認識していたとしても、その被リンクを評価しているかどうかはまったく分からないのです。
link:もサイトエクスプローラーも、nofollowの付いたリンク元ページを一緒に返します。
nofollowリンクはGoogleが評価対象から除外するリンクです。
たとえnofollowが付いていないリンクでも、価値のあるリンクとしてみなさないこともあるようです。
High Rankingsフォーラムの管理者、Jill Whalen(ジル・ウェイレン)さんによれば、SMX Advancedのセッション中に、一見したところ数百本のバックリンクがあるサイトをGoogleのMaile Oyhe(マイリー・オイェ)さんが内部で使うツールで調べたところなんとたったの3本くらいしか評価していなかったそうです。
誰かのツイートで知ったらしいので詳しい状況は分かりませんが、他社のツールで見えるリンクとGoogleが実際にカウントするリンクには違いがあることは確実と言えるでしょう。
海外ではYahoo! Site Expolorer以外に、SEOmozが提供するLinkscapeやOpen Site Expolorer、またMajestic-SEOというバックリンクリサーチツールを利用するウェブマスターがいます。
これらのツールは検索エンジンのデータに頼らず、独自のクローラーを運用していてリンク情報を収集しています。
アンカーテキストやリンク元サイトのIP、ドメイン数など細かなデータも取得できます。
しかし、独自のクローラーということはGoogleとはまったく無関係です。
Googleが同じように見ている保証はゼロです。
Googleウェブマスターツールに登録しておけば、管理サイトの外部リンク情報は知ることができます。
ですが、ウェブマスターツールのリンクにはnofollowも含まれます。
またlink:よりはずっと多くのリンクデータを表示しますが、これとて正確なデータではないようです。
再び結論に戻ります。
Googleが認識するバックリンク、Googleが評価対象にするバックリンクを調べる術は存在しません。
バックリンク調査は無駄な作業ではありませんが、頼りないデータを基に多くの時間を費やす作業でもないということを理解しておきましょう。