予告していた3つの新しい検索機能をGoogleが本導入――Things to consider, Refine this search, Broaden this search

[レベル: 上級]

Search On ’21 で Google が発表した次の 3 つの新しい検索機能が米 Google のモバイル検索で本導入されました。

  • Things to know
  • Refine this search
  • Broaden this search

3 つとも最新の AI 技術である MUM を使った機能です。

Things to know あらため Things to consider

Things to know は、Things to consider という名称での本導入です(Google に確認してはいないが間違いないはず)。
日本語にすると、「知っておくべきこと」ではなく「考慮すべきこと」と若干堅苦しい表現になりました。

[doghouse](犬小屋)のクエリで出てきた Things to consider です。

次のトピックが、犬小屋について考慮すべきこととしてリストされています。

  • Size(大きさ)
  • Durability(耐久性)
  • Insulation(断熱性)
  • Types(種類)
  • Security(安全性)
  • Weight(重量)
  • Cost(費用)

タップすると概要が展開します。
そのトピックを説明するページに移動して詳細を確認することもできます。

何度も検索し直す必要がなく、考慮事項が一か所にまとまっているのは親切です。
加えて、そこまで考えていなかった考慮点が見つかるかもしれません。

このあと紹介する Refine this search と Broaden this search と比較すると、Things to consider が出てくるクエリは現状では多くはなさそうです([doghouse] でしか見付けられなかった)。

より具体的なクエリを提案する Refine this search

Refine this search は、より具体的なクエリを提案する機能です。

[acrylic painting](アクリル画)のクエリの検索結果に出てきた Refine this search です。

Refine this search

“Acrylic painting ideas”(アクリル画のアイディア)や “Acrylic painting Price”(アクリル画の値段)、 “Acrylic painting for beginners”(初心者向けのアクリル画)など、もっと絞り込んだクエリがリストアップされています。

“Related searches”(関連キーワード)や “People also search for”(他の人はこちらも検索)などの既存の機能も、検索したクエリに関連したクエリを提案します。
Refine this search と非常によく似ています。
MUM を使っているという点で、既存の機能が提案しないクエリも Refine this search は提案できるということなのでしょうか?

クエリの範囲を広げる Broaden this search

Broaden this search は Refine this search とは反対で、もっと幅広い関連トピックを提案します。

[acrylic painting techniques](アクリル画のテクニック)のクエリで出てきた Broaden this search です。

Broaden this search

Broaden this search は、サムネイル画像つきのカルーセルです。

“Painting art supply list”(絵画の画材リスト)や “Painter techniques”(画家のテクニック)などのクエリが提案されています。
元のクエリの [acrylic painting techniques] と関連してはいますが、アクリル画を特定していない絵画全般に関係するクエリも含まれています。

1 つ前で紹介した Refine this search とこの Broaden this search はいろいろなクエリで出現します。

ユーザー視点では、Things to consider が個人的に気に入りました。
必要な情報をまとめてくれるのは気が利いています。
「そうだよね、これも考慮しなきゃね」というトピックにも気付かされそうです。

一方で、SEO 視点では、Refine this search と Broaden this search はコンテンツ作りのためのトピックリサーチに役立ちそうです。

3 つの検索新機能の日本での導入を楽しみに待ちましょう。