[対象: 上級]
Googleは、モバイル検索におけるリダイレクトスキップ (Skip Redirect) の仕様を変更しました。
スマートフォンから検索したときの検索結果URLの表示方法が変わります。
スマートフォン版のGooglebot-Mobileを導入した際に投稿した公式アナウンスに概要を追記しています。
Update 9 August 2013: If a site uses separate URLs to serve desktop and smartphone users, and if we discover accurate rel-alternate-media annotations linking the desktop and smartphone pages, our algorithms may change the link target shown in the search results to point directly to the smartphone page. (英語版公式ブログより)
2013/8/13 追記: デスクトップ向けとスマートフォン向けで異なる URL を提供しているサイトにおいて、両者を正しく関係づける rel-alternate-media アノテーション(日本語で表示されない場合はページ右下の表示言語メニューから日本語を選択してください)が発見された場合、スマートフォン向け検索結果においては表示されるリンクを直接スマートフォン用 URL に書き換えることがあります。(日本語版公式ブログより)
従来のリダイレクトスキップはリダイレクトを省くだけ
PC向けのURLとモバイル向けのURLが異なる構成のサイトでリダイレクトで振り分けている場合、今までのリダイレクトスキップの仕様では、スマホからの検索結果に表示されているURLはPC向けのURLでした、
しかしスマホユーザーはリダイレクトを“スキップ”、つまりリダイレクトを挟まずに直接モバイル向けページへ着地していました(リダイレクトを省く理由は、リダイレクトによるレイテンシーの余分な発生を回避するため)。
URLの表示には通常は手を加えず、バックグラウンドで着地先ページを置き換えていました。
今後は、「rel=”alternate” media」のアノテーションが正しく設定されていれば、スマホから検索した場合、検索結果にはモバイル向けのURLが表示されることがあります。
アノテーションの有無によるリダイレクトスキップの新しい仕様
仕様変更後のリダイレクトスキップの下では、モバイル向けURLの表示は、リダイレクトを行っていない構成でも適用されることがあると、英GoogleのPierre Far(ピエール・ファー)氏がGoogle+で補足しています。
リダイレクトしている場合としていない場合、またアノテーションをきちんと設定している場合としていない場合で動きが変わってきます。
簡潔にまとめます。
「リダイレクトだけ/アノテーションなし」のリダイレクトスキップ
- スマホユーザーの着地先URL: モバイル向けページ
- スマホからの検索結果の表示URL: PC向けページ
Googleがやることは、リダイレクトを省略しモバイル向けページにユーザーを直接送り届けることだけです。
検索結果のURLの表示には基本的に手を加えません。
「アノテーションあり」のスキップリダイレクト
- スマホユーザーの着地先URL: モバイル向けページ
- スマホからの検索結果の表示URL: モバイル向けページ
今回の変更箇所です。
リダイレクトを省き、かつ検索結果に表示するURLをモバイル向けページに変えます。
さらに特徴的なのは、リダイレクトを設定していない構成にも適用される場合があることです。
たとえばPC向けページで閲覧するかスマホ向けポージで閲覧するかを、ユーザーの選択に任せるサイトがあります。
デフォルトではPC向けページを見せつつ、ボタンでスマホ向けページに切り替えることができます。
スマホから閲覧しているけれどPC用ページのほうが自分は好きだというユーザーは、PC用ページを表示するボタンを押せば元に戻ることができます。
どちらを見るかを自由に選べるので、考え方によってはユーザーに親切ですね。
少し話がそれました。
適切なアノテーションをGoogleが正しく認識し、PC向けURLとモバイル向けURLの関係づけることができた場合は、リダイレクトの有無にかかわらず、着地先URLと表示URLの両方を置き換えることがあるというのが新しい仕様です。
必ず適用されるということではなさそうですが、アノテーションをGoogleがきちんと認識できて、そうすることが適切だと判断した場合は、これからはスマートフォンから検索したときには、モバイル向けのURLを検索結果に表示してリダイレクトをスキップすることになります。
P.S.
英語だと「Skip Redirect」、日本語だと「リダイレクト スキップ」。
書いていて混乱するので語順を統一してほしい。