URL削除ツールはURL正規化には使えない、検索結果からURLを隠すだけ

[レベル: 初級]

URL 削除ツールは URL の正規化には役立ちません。
URL 削除ツールの機能は送信した URL を検索結果から非表示にするだけです。

正規 URL の選択や検索結果で見える URL の選択に URL 削除ツールは影響しない

URL を変更したのに古い URL が検索結果に出続けている状況で URL 削除ツールは正規化に役立つか?

こうした質問が英語版オフィスアワーで出ました。
Google のJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏は次のように回答します。

URL 削除ツールを使う必要はまったくないだろう。URL 削除ツールというのは、ただ単にその URL を検索結果から隠すだけだ。

古い URL が表示されるクエリで誰かがもし検索したとしたら、そのページを表示しなくするだけだ。代わりに新しい URL を表示するようなことはしない。

したがって URL 削除ツールは、正規 URL の選択や検索結果で見える URL の選択には影響しない。

削除ツールの利用が正規化処理に厳禁な場合もあり

ヘルプフォーラムで僕がよく目にするのは、www あり・なしの正規化や HTTPS 移行を正しく構成しているはずなのに、不適切な URL が検索結果に表示されるときに URL 削除ツールを利用するというパターンです――www ありにしているのに www なしが検索結果に出てきてしまうとか、HTTPS に移行したのに http:// の URL 出てきてしまうパターンです。

ミューラー氏が説明したように URL 削除ツールは URL の正規化には役立ちません。
それどころか、www あり・なしや HTTPS 移行がうまくいっていないときに URL 削除ツールを利用すると関連する URL がすべてまとめて削除されてしまいます。
絶対にやってはいけないことです。

www なしバージョンを削除すると www ありバージョンも検索結果から消えます。
http:// ページを削除すると https:// ページも消えます。

もう 1 つ気を付けなければならないことは、正規 URL の確認に site: 検索を使用することです。
オフィスアワーの質問者は site: 検索でインデックスされている URL を確認していたようです。

つい先日も説明したように、Google 検索のインデックス確認に site: を使ってはいけません
必ず URL 検査ツールを使うようにしてください。

URL を正規化するために Google はリダイレクトや rel=”canonical”、サイトマップほか複数のシグナルを利用しています。
現在は機械学習も利用して正規化処理しているとのことですが、サイト側から一貫したシグナルを送っていることを確実にすることも大切です。