7/29に発表された米Microsftと米Yahoo!の検索事業の提携にともない、日Yahoo!も検索プラットフォームにBingを採用する可能性が高いようです。
日本のヤフーも「Bing」採用へ 米Yahoo!とMSの検索提携で – ITmedia News
「Yahoo!JAPAN」の検索エンジンも「Bing」に――米Yahoo!とMicrosoftの提携に伴い、日本のヤフーも、MSが開発したBingの検索プラットフォームを採用する可能性が高いという。
また、検索連動広告もOverture(オーバーチュアー)から、Microsoft AdCenter(マイクロソフト アドセンター)への切り替えを検討しているとのことです。
ちなみに、AdCenterは日本では動いていません。
現在、日本のBingの検索結果に表示されるリスティング広告は、Overtureの広告です。
※ということは、アカウント移行は意外にスムースかも
MicrosoftとYahoo!の提携はアメリカでも注目のニュースになっていますが、YSTが“事実上”消滅することによって受けるインパクトは、僕たち日本の検索エンジンマーケットが断然大きいと言えます。
僕は個人的には、今回の提携を歓迎しています。
“Decision Engine(意思決定エンジン)として打ち出した”Bingには、面白そうな機能がたくさん備わっています。
AdCenterも、便利なツールがそろっています。
僕が以前にSphinn Japanブログで紹介した、購入意欲の度合いを調べる”Detecting Online Commercial Intention“というツールは、AdCenterのパブリッシャー向けに提供されたものです。
さて、いままで“しゃかりき”になってYahoo! SEOに取り組んできて、青ざめているサイト管理者がひょっとしたら中にはいるかもしれません。
あるいは、今がチャンスだとばかりにBingのアルゴリズムを研究して、我先にとBing SEOを開始するサイト管理者もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
日本のBingは、見た目こそ変わりましたが、まだ中身は前進のLive Searchとほとんど変わっていません。
本当のBingの姿を見ることができるのは英語版です。
良識のあるSEOブログの管理者が、みんな言っているように、パブロフの犬のように条件反射的に、動くのはやめましょう。
Yahoo!のためのSEO、BingのためのSEO、GoogleのためのSEO、切り分けるなとは言いません(僕もやってますから)。
でも、まだ詳細が分かっていない状態で、下手な小細工をする時間があったら、リンクが集まる良質なコンテンツを増やすことに時間を費したほうが得策です。
ましてや、Bing SEOを謳った商材やセミナーには注意してほしいと思います。
僕がいちばん気になることと言えば、Yahoo!サイトエクスプローラとYahoo!カテゴリの行く末ですね。
Yahoo!サイトエクスプローラ(あるいは、link;コマンド)が使えなくなると、バックリンクを調べることができなくなります。
Microsoftの検索エンジンには、link:コマンドやその派生系がありましたがいつのころからか、使えなくなってしまいました。
Microsoftは、ウェブマスター向けのツールとして、Webmaster Centerを提供していますが、Googleウェブマスターツールのように自分の管理サイトのバックリンクしか見ることができません。
海外には独自に開発したバックリンクリサーチツールがいくつかありますが、日本のサイトを調べるには必ずしも適切とは言えません。
バックリンクを調べるのが、困難になる可能性があります。
そして、もっと大きな問題はYahoo!カテゴリですね。
サイトのトラストを上げるために、ヤフカテの存在が大きいことは明らかです。
まぁ、一時期のYahoo!のように、ヤフカテサイト至上主義がなくなることは良いことではありますが。
いずれにしても、Yahoo! Japanの検索システム、検索連動広告システムが、いつどのように変わるのかは、まったく明らかになっていません。
情報収集に努めることは問題ありませんが、焦ったアクションは控えましょう。
情報収集合戦に勝利したければ、BingとAdCenterの公式サイトでも見ておくといいでしょう。
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メンドクサイ、英語がニガテ、という人は、今までどおり僕のブログを要チェックです。(笑)
Stay tuned!