Google、強調スニペットと通常検索結果の同一URLの重複掲載を廃止。ただし検索結果1ページ目に限る

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強調スニペットとして引用されたウェブページを通常の検索結果 1 ページ目に繰り返し表示しないように Google は仕様変更しました。
これまでは、強調スニペットに引用されているページが、同じ検索結果にもう一度表示されることがありました。

仕様変更は、グローバルでの展開が完了しています。
したがって日本の Google 検索にもすでに適用されています。

検索結果の重複を防ぐため

冒頭で述べたように、検索結果 1 ページ目に、強調スニペットと通常の検索結果の 2 つの場所に同一 URL のウェブページが表示されることが今まではありました。
つまり、同一 URL が重複して検索結果に出ている状態です。

強調スニペットだけにしたのは、探している情報をユーザーが見つけやすくするために検索結果をすっきりさせることが目的です。
強調スニペットに出てきたページを訪問して、同じページとは気付かずにその下の検索結果に出てきたページを続けて訪問した経験がある人もいるはずです(僕は何度か経験しています)。

強調スニペットに出ていればそれで十分なはずで、さらに繰り返し検索結果に出す必要はありません。
個人的には、合理的な改善だとみなします。

1 ページ目に出なくなるだけ

強調スニペットに引用されたページが通常のウェブ検索結果に出なくなるのは、1 ページ目に限っての話です。
検索結果の 2 ページ目以降であれば再び表示されることがあります。
クエリとの関連性によります。

強調スニペットに使われるページの大多数はもともと検索結果 1 ページ目にも出ていました。
したがって、2 つが 1 つになったことで検索トラフィックがひょっとしたら減るかもしれません。

通常の検索結果の掲載を優先したい場合

強調スニペットでの表示を取るか、それとも通常のウェブ検索結果での表示を取るかと問われたら、おそらくほとんどの人は強調スニペットを選ぶのではないでしょうか。
強調スニペットはウェブ検索結果よりも上に表示されるからです。

それでも、強調スニペットよりも、通常の検索結果での表示を優先したいと望むサイトがあるかもしれません。
そんな場合は、強調スニペットからオプトアウトできます。

3 つの方法があります。

  • nosnippet タグを設定する
  • data-nosnippet タグで引用拒否するテキストを指定する
  • max-snippet タグでスニペットの文字数を制限する

これらのタグは、検索結果のプレビューを制御するために昨年新たに導入されました。

nosnippet タグを設定する

nosnippet タグは検索結果のスニペット表示を拒否する robots meta タグです。
ただし、強調スニペットだけではなく通常の検索結果のスニペットも消えてしまいます。
実際に使うケースは稀に思えます。

data-nosnippet タグで引用拒否するテキストを指定する

data-nosnippet タグはスニペットに引用してほしくないテキストを指定する HTML タグ(正確には、タグではなく属性)です。
強調スニペットに引用されている部分を(span タグや div タグとともに)この属性で囲みます。
そうすると、強調スニペットに引用されなくなります。

ただし、data-nosnippet で囲ったテキストは通常のスニペットにも使われなくなるので注意が必要です。

max-snippet タグでスニペットの文字数を制限する

max-snippet タグはスニペットの文字数を制限する robots meta タグです。
値として指定する文字数を小さくします。

具体的にどんな値にするかは試してみないとわかりません。
強調スニペットの文字数は固定ではないからです。
調整しながら最適な長さを割り出します。

短すぎると、通常の検索結果のスニペットにも影響を与えます。
値を 10 にすれば強調スニペットには間違いなく出なくなるでしょうが、通常のスニペットも 10 文字になってしまいます。

強調スニペットからのオプトアウトの詳細に関してはヘルプ記事を、スニペット制御のタグの詳細に関しては技術ドキュメントも参照してください。

強調スニペットと通常検索結果の重複をなくした今回の仕様変更に関しては、ちょっとした騒動になっているようです。
でも僕が見ている限りでは、内容をよく理解していない人がいて、騒ぎすぎているようにも思えました。

簡潔にまとめると次のとおりです。

  • 強調スニペットとして掲載されているウェブページ (URL) は通常のウェブ検索の中には重複して表示されなくなった
  • 検索結果 1 ページ目に限ったことであり、2 ページ目以降には表示されることもある
  • 通常の検索検索内での表示を望むなら、スニペット制御タグの構成で強調スニペットとしての掲載をブロックできる