[対象: 中〜上級]
「Google の著者情報プログラムへようこそ。」という件名のメールがGoogleから届きました。
内容は、Googleが提供する検索結果への著者情報の設定が完了しているサイトのオーナーに対する単なるご案内です。
何かアクションを起こす必要はありません。
米国では1ヶ月前から送られてきていて、僕のもとにはいつ来るんだろう? と待ち続けて忘れた頃に届きました。
この案内メールが届いたからどうということはないのですが、自分の著者情報をGoogleが正しく認識しているとお墨付きをもらえたようで安心できます。
Googleは今、著者情報に関してどんな利用価値があるかいろいろ模索しているようです。
たとえばWeb担で紹介したように、一定の条件下ではその著者が作成したコンテンツを検索結果にリスト表示することがあります。
ウェブ検索に出てきたYouTubeのビデオ結果にも今は著者情報が(小さく)表示されます。
また著者情報の設定がなされていないコンテンツに対しても著者情報を表示できるようにGoogleは取り組んでいます。
たとえばこのページは著者情報を設定していないのに著者情報が表示されます。
これは辻大先生が何か仕組んだということではないはずです。
たしかにはてなのプロフィールページにはrel=”author”付きのリンクが、Google+のプロフィールページにははてなへのリンクが設置してありますが著者情報の設定としては仕様にそっていません。
その証拠として構造化データテストツールで検証すると著者情報の設定ができていないことを確認できます。
Googleが自ら判断して表示したものと考えられます。
おかげで辻さんの顔を見る機会がムダに増えてしまいました。
未設定でも著者情報が表示される例は海外でも確認されていて、なかには間違って違う人の著者情報が表示されてしまうこともあるようです。
なんとかして著者情報を表示させたいGoogleの熱意の現れかもしれませんね。
下のビデオでは、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が、「+1」ボタンはランキングのシグナルとして利用していないけれど、著者情報に関しては今後有望だと語っています。
PageRankならぬAgentRank/AuthorRankという仕組みについての特許をGoogleは申請しています。
もっともこの特許がすでに実装されている確立は極めて低いのですが、将来的に何らかのアドバンテージになる可能性を秘めているのが著者情報と言っていいのではないでしょうか。
PubCon Las Vegas 2012でも著者情報についてのセッションがいくつかありました。
米国のSEOエキスパートたちも著者情報に注目していることを示しています。
サイトのジャンルや、個人名・顔をオープンにできるかなどいろいろな要因に左右されますが、個人としてコンテンツを公開しているならGoogleの著者情報は設定しておくと得することが多くなってくるだろうし、多くなってほしいと僕は感じています。
ゆくゆくはコンテンツ著者がランキングの指標として使われることがあるかもしれません。
もちろん著者情報を設定するだけでは不十分でユーザーにとって有益なコンテンツの著者であることが大前提なのは言うまでもありません。