外部リンクにすべてnofollowを付けたらどうなるのか? 購入したリンクにはそれと分かるようにnofollowを付けるべきだが、Wikipediaはどのリンクにもnofollowを付けている。それってどうなの?
ウェブマスターからの上記の質問にGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が回答しました。
- nofollow属性が付いたリンクはリンクグラフ(ウェブ上のリンクの繋がり)から除外され、PageRankもアンカーテキストもリンク先ページに渡さない。
- Wikipediaが外部リンクにすべてnofollow属性を付けているのは、Wikipediaからのリンクでランキングを上げようとするスパム行為に対処するため。
- WordPressのコメントにもコメントスパム対策としてnofollow属性が自動的に付くが、コメント投稿者が信頼できるなら外してもいい。
僕のブログの読者さん、特に常連読者さんにとっては目新しくもないし重要にも思えない回答かもしれません。
この回答を補足するために、Matt Cutts氏がGoogle Buzzに書いた説明はもう少し役に立ちそうです。
- すべての外部リンクにnofollowが付いていたからといって、順位付けに関しては他のサイトとなんら違うように扱うことはない。
- でもそれがいい考えとは思わない。理由は、Googleはnofollowリンクを見るとそのリンクをリンクグラフから除外するから。つまりそのリンクを新しいウェブページの発見に使わないし、スコアリングのためにそのリンクのアンカーテキストを使わない。
- nofollowを付けてPageRankの流れを制御してため込もうとするPageRankスカルプティングはもう効き目がなくなっている。
- 外部リンクにすべてnofollowが付いていることはプラスにもならないしマイナスにもならない。
- nofollowを使うのは次のような場合
- 信頼できないサイトへリンクするとき
- 有料リンク
- 保証したくない、またはできないサイトへリンクするとき
- 内部リンクにnofollowを付けるのはほとんど意味を成さない。なぜなら自分のサイトのページを信頼していないし保証しないということになるから。
外部リンクにnofollowを付けるのは、張りたくないけど張らないといけないリンクが出てきたときや有料リンクを買った時です。
有料リンクそのものは悪いことではなくて、ランキングを上げる(PageRankやアンカーテキストを渡す)目的の有料リンクをGoogleは禁じているだけですね。
PageRankをコントロールするPageRankスカルプティングというテクニックがその昔存在しました。
Googleも認めていた手法です。
しかしPageRankスカルプティングは、nofollowリンクによるPageRankの配分をGoogleが変更したことで、もはや効果をなくしています。
「リンク先を信頼しない」という意味では内部リンクにnofollowを付けるのは理にかなっていませんね。
「自分のサイトのページを信用性をおまえは保証できないのか?」という話になってしまいます。
ただし、ログインページやプライバシーポリシーのページ、ECサイトの配送説明ページのようにインデックスさせる必要のない(検索結果に出なくてもいい)ページだったら、クロール資源を浪費しないためにnofollowを付けるというのはありかもしれません(それでも付けるに値する十分な理由とは言えない)。
通常のサイト運営においては、nofollow属性を使う必要はほとんどないですね。
特に内部リンクに対しては不要です。
ユーザーがコンテンツを作成できるUGC系のサイトでは、スパム行為を防ぐために外部リンクにはnofollowを付けておくのは安心を担保するのによさそうです。
それでもスパム行為を完全になくすことはできませんけどね。