[レベル: 中級]
実施が来年にずれ込んだ次回のペンギンアップデートからはリアルタイム更新になるとGoogleは予告しています。
リアルタイム更新に発展させた理由はどうしてなのでしょうか?
またリアルタイム更新になることでリンクの重要性が下がるのでしょうか?
GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が12月4日に主催した英語版オフィスアワーでこうした質問に回答しました。
ペンギンがリアルタイム更新になる理由
参加者が次のように質問します。
ペンギンをリアルタイム更新にすることに決めたのは、ペナルティを受けたウェブマスターの辛さを和らげるためですか?
それとも即座にリンクを評価できるように、ペンギンが純粋に進化しただけのことですか?
ミューラー氏はこのように答えました。
その両方だと思う。
更新に長い時間がかかるのはそんなにいいことではない。間違いなく、問題の1つはこの点にある。
だが一方で、私たちの側からすればあまり人手がかからないようにできたら、それもすばらしいことだ。
ペンギンがリアルタイム更新になることでリンクの価値が下がるのか
同じ質問者が続けて次のように質問します。
ペンギンがリアルタイム更新へと変わることは、アルゴリズムにおいて前ほどにはリンクに重要性が与えられなくなったことを意味するのですか?
結果として、不正なリンクだとして誤って分類される危険性がそんなに多くはなくなるのでしょうか?
ミューラー氏はこのように回答しました。
わからない。私の口からは明確にそういうことは言えない。
リンクを前ほど重要視しなくするつもりだと言えるのか私にはわからない。
ただ、こうしたリンク構築の質問をみんながやめるようにオフィスアワーで言えたらいいのになとときどき思う。しかし本質的に、特にウェブサイトの内部においては、ウェブサイトがどんな構成になっていてるかを理解したりウェブサイトのなかにあるページをすべて発見したりするためにはリンクが必要だ。
ある程度はこうしたことがあるから、リンクを完全に除外することはできない。アルゴリズムは絶えず進化している。
新しい要因を追加したときは、古い要因をどのように扱うかを考え直さなければならないし、新しい要因と古い要因との新たなバランスを見つけようとしなければならない。たとえば、この特別な記号をページに記載すれば特別賞与(評価アップ)がもらえると単純に言えるようなものではないし、これをやれば2つ順位が下がると単純に言えるようなものでもない。
原則的に、(新しい要因が加わっても)私たちは依然として、ランキングに使用する要因をすべて混ぜて利用する。
だれかが何かを探していたら、私たちは、最も関連性が高い結果を表示しようとするしユーザーにとって意味があるものを提供しようとする。
ペンギンがリアルタイムになるのは、更新間隔が空くとウェブマスターが困るというのもあるし、手動更新ではGoogleの人の手が常に必要になってしまうという2つの側面があるようですね。
自動化したほうが双方にとって都合がいいことは明らかです。
ペンギンがリアルタイムになることでリンクの重要度が下がるのかという質問に対しては、明確な回答を避けました。
ペンギンに限らず、新しいアルゴリズムが導入される度に出てきそうな質問ですね。
新しい要因が加われば相対的に重要度が下がったように見えるかもしれませんが、意図的に一律に下げることは考えづらいでしょう。
クエリのタイプにもよるはずです。
たとえば最新のニュース情報をユーザーが求めているなら、リンクの数よりも最新性が重視されるでしょう。
ただ言えるのは、リンクであればなんでも評価されていた時代は終わり、第三者によって自発的に張られたリンクだけが正しく評価される時代になっているということです(もちろんまだ完璧ではありませんが)。
それよりも、サイト内のリンクの重要性に触れた点が印象的です。
SMX Milan 2015のQ&Aセッションでも、リンクの話に及んだときにミューラー氏は、「新しいページを発見したりサイト構造を知ったりするためにも内部リンクはGoogleにとっては非常に重要だ」と内部リンクの重要性を強調していました。
外部リンクを恣意的に獲得しようとする試みから目をそらせるためなのか、それとも内部リンクの大切さを純粋に伝えたいだけなのか、あるいはその両方なのか、どちらでしょう?
いずれにしても、自然であれば、ランキング決定におけるリンクの価値がなくなることはまずないはずです。