自分のサイトはどうしてモバイルファーストインデックスに移行していないのか? 考えられる理由は2つ

[レベル: 初級]

多くのサイトがすでにモバイル ファースト インデックス(以下、MFI)に移行しているかと思います。
とはいえ、まだ移行が完了していないサイトもあります。

移行が完了していない理由は 2 つ考えられます。
そのうちの 1 つは、今までには語られていなかった(はずの)理由です。

MFI 移行していない理由 ①

1 つ目の理由は、MFI への準備ができていないことです。
検索結果に影響が出る可能性があるので、移行に適していないと Google が判断しています。

これは、今までにも何度も言及されている理由です。

Google が公開している MFI 移行の推奨ガイドラインを参照して対応する必要があります。

MFI 移行していない理由 ②

MFI 移行していないもう 1 つの理由として考えられるのは “control group” の対象になっているケースです。

control group(コントロール グループ)とは、何かの実験の際に比較のために用いられる対象です。

広告のクリエイティブやランディングページでよく使われますね。
基準にするクリエイティブやランディングページを準備しておいてその変化型を公開し、コントロールグループと比較して成果が良いか・悪いかを判断します。

同じような手法を MFI にも採用しているようです。

あえて MFI に移行しない状態において、移行した状態と比較していると考えられます。
MFI 移行後の検索品質を検証するためでしょうか?

John Mueller(ジョン・ミューラー)氏によれば、少数ではあるけれど、検索の大きな変更に際してはコントロール グループを形成しているとのことです。
MFI にも適用されている可能性があります。

もしコントロールグループに含められていることが理由で MFI に移行していないとしたら、サイト側では何もできないでしょう。
2 か月後に迫った MFI 強制移行まで待つしかなさそうです。

サイト管理者が気にしない差異が未移行の理由の場合も

MFI 移行しない最もありうる理由は、PC 向けページとモバイル向けページの差異です。

たとえばモバイルページでは

  • コンテンツを省略している
  • 画像の品質を落としている
  • 構造化データを追加していない

などです。

この状態で移行したらランキングに悪影響が出る可能性が高いでしょう。

ところが、サイト管理者は気にしない差異だけれども、Google が不適格とみなしてしまう差異がありえます。

ミューラー氏がたとえ話として出しのは、関連記事です。
PC 向けページでは、記事下に関連記事をサムネイル画像付きで 5 件くらい掲載していたとします。
一方、モバイル向けページではシンプルに 1 件だけ掲載していたとします。

関連記事はメインコンテンツではないので、サイト管理者にとっては些細な違いでありまったく気にかけていません。
ところが Googleは、MFI 移行に不適格な差異だと判断する可能性が理論的にはありえるそうです。

MFI 移行するかどうかは、システムが自動判断しています。
人間にとっては問題にならなくても、機械が問題にしてしまうのは仕方がないのかもしれません。

いずれにしても、MFI に移行していないサイトは、準備が万端かどうかを念入りに再チェックしてください。
コントロールグループに入れられている可能性が多少なりともあるにせよ、差異による未移行だとしたら、3月末の強制公開後にランキングに思わぬ影響が出ることもありえます。