※注:米Yahoo! Inc.の話になります。Yahoo! JAPANも影響を受けるだろうとは思いますが最終的にどうなるかはこの記事を書いている時点では分かりません。
米Yahoo!と米Microsoftが検索事業で業務提携し、米Yahoo!は検索システムにBingを採用することになりました。
すでに移行テストが始まっています。
しかし日本ではYahoo! JAPANがBingではなくGoogleとの提携を発表し、すっかりどうでもよくなった気がしないでもありません。(笑)
とはいえ、YST(Yahoo! Search Technology)がなくなることに変わりはなく いくつか気にかかる点が残されたままです。
そのうちのひとつが、Yahoo! Site Explorerの運命です。
幅広くとらえたら、link:コマンドの存続と言ってもいいでしょう。
米Yahoo!は公式ブログで、Yahoo! Site Explorerの提供を継続することを公式にアナウンスしました。
FAQページの内容と合わせながら要点をまとめます。
- Yahoo! Site Explorer(以下、YSE)によるデータの提供を続ける。
- 理由は、米国では移行が始まっているが世界の他の国のYahoo!の移行が完了するのは2012年の早い時期で、それまではYahoo!検索からのアクセスがあるためデータ提供することがウェブマスターの役に立つと判断したから。
- YSEに送信したサイト登録・フィード登録・URL削除などの情報はBingにも共有される。
- Bing Webmaster Toolsにもサイトを登録し使い方に慣れておくこと。
- インデックスやバックリンクの情報はYahoo!のシステムから提供される。
- ウェブサービスのAPIは2010年の終わりに終了。
米Yahoo!は、テストを完了しBingに提供を受けた検索結果への移行を今週後半から本格的に始めることも公式アナウンスしています。
今年11月までに移行を完了する予定です。
しかし、米国以外でもYahoo!は利用されていてグローバルでの移行完了の目標を2012年早期に設定しています。
つまり、早くても2012年の始めまではYSTは現役で動き続けます。
それまではYSEのサービスも提供を続けたほうがウェブマスターのためになるだろうと判断したとのことです。
すべての国でのBingへの移行が完了した後に再検討する予定で、ウェブマスターはBing Webmaster Toolsを使うことになるだろうとのことです。
完全になくなってしまうのか機能を組み込むのか、その辺はまだ何も決まっていないと思われますが、少なくとも2012年前半まではYSEを使い続けられます。
インデックスやリンクのデータはYahoo!のシステムが取得したものになります。
Bingが収集したものではありません。
米国以外の国ではまだYahoo!のままなので、Yahoo!のロボット Slurpも健在です。
ウェブを巡回してデータを収集し続けています。
日本のYahoo!サイトエクスプローラーもシステムはYSEを使っているはずなので、継続する基盤は残されますね。
サービスとしての継続は可能といえば可能です。
仮に日Yahoo!のサイトエクスプローラーが閉鎖になってしまったとしても、米Yahoo!のYSEを使えばバックリンク調査ができます。
自分の管理サイトの被リンクはGoogleウェブマスターツールで調べられるとしても、他者のサイトを分析するときには別のツールに頼らなければなりません。
Open Site ExplorerやMajesicSEOといったサードパーティ製のツールもありますが、YSEを(英語版とは言え)使い続けられるのは多くのサイト管理者にとって喜ばしいことです。
2年後にはなくなってしまうかもしれませんが、それはそのときにまた心配ましょう。(笑)
なおウェブサービスのAPIは年内に公開終了とのことですが、仕組みは日本とは別なのでしょうか。
僕はこのあたりに詳しくないので分からないのですが、Yahoo!のAPIを使ったツールには早い時期に影響が出てくるかもしれません。
【追記】
SearchMonkey(日本でのYahoo!検索プラグイン)も存続が決まりました。
検索データがBingから提供されるようになった後もYahoo!の検索結果に表示されます。
最終的には、Microsoftのプラットフォームで純粋にサポートされるようになるだろうとのことです。
ただし、ディベロッパーツール・ギャラリー・アッププリファレンスは2010年10月1日をもって終了します。
【UPDATE】
Yahoo! JAPANのカスタマサポートに日本のサイトエクスプローラーとサーチモンキーのGoogle採用後の取り扱いについて尋ねたところ、回答がきました。
「現時点で案内できる情報はIR関連情報に記載されている情報のみで、今後の情報開示の有無や時期、開示方法については未定」とのことです。