Google ヨーヨー現象は、バックリンクとトラストが原因か?

先週、「Googleヨーヨー現象」について投稿したところ、「同じような現象を体験しています」という話をコメント、メール、あるいは直接、数人からいただきました。

日本でも、ヨーヨー現象に該当するような状況にあるサイトが存在するようですね。
Sphinn Japan Blogのこの記事も、ペナルティではなくヨーヨー現象なのではないかと疑っています。

また、インフォキュービックさんのSEOブログでは、僕の記事を引き合いに出していただきつつ、ヨーヨー現象とおぼしき状況が公開されています(余談ですが、インフォキュービックさんは、語られることの少ないYahoo!のSEO情報を気前よく発信しています)。

インフォキュービックさんがYahoo!に強いことは十分に認識していたのですが、Googleに対しても同じことが言えるようです。

インフォキュービックさんは、ヨーヨー現象の原因として「バックリンク」と「競争率の高いビックワード」を挙げています。

実はこれは、ヨーヨー現象のディスカッションが行われたWebmasterWorldで、アドミニストレータのtedsterが言っていることに合致しているのです。

I agree that the backlink profile is critical almost all of the time. But what, exactly, you do about that profile may vary in each case. The key is in knowing your site and your backlinks very well – it takes solid analysis and clear thinking. In some cases, just one or two backlinks from a strong authority website can make all the difference. In other cases, I’ve seen such new backlinks actually throw the url into a yo-yo, often because the conscious manipulation was too obvious and heavy-handed. A light touch can go a long way,

下の引用は、GoogleのSERPの月ごとの変化について意見を交し合う別のスレッドでの、tedsterのコメントです。

I don’t know if trust is a direct factor in the yo-yo or not, but I re-framed the question that way because it seemed a better focus.

What is trust – in Google terms? That’s a thread on its own, or several threads.

Put simply, my understanding is that trust calculation begins with a hand-picked group of seed sites — and it then measures the link distance from those seed sites. If a new set of seed sites gets chosen, then the trust of any linked domains can shift. And if a site is removed from the seed set, then trust may fall away from those sites it links to, with further repurcussions for the second- and third-generation sites in the overall web graph.

It does seem to me that a yo-yo ranking (especially on and off the first page) could be a way of saying “we are not sure whether to trust this url for this keyword”. So it gets shown just some of the time until the data makes things clear.

Now just because that makes sense to me in an abstract way does not mean that Google is really doing this, but the idea does have a kind of logic. Deep changes in content might upset a trust value. Suddenly getting impressions for a search term where a site never ranked before also might raise questions about why that happened.

ヨーヨー現象にはさまざまな原因が考えられますが、ほとんどの場合においてバックリンクの状況が関与しているのは間違いないとのことです。

強いオーソリティサイトからのほんの1,2本のバックリンクでヨーヨー現象から脱することもあるし、逆にあきらかに自作自演のバックリンクが張られることでヨーヨー現象に陥ってしまうこともあります。

「強いオーソリティサイト」とはどんなサイトかというと、tedsterはトラスト(信用度)の高いサイトと理解しているようです。

Googleの特許を読むと、「オーソリティ」と「トラスト」は違うと以前に解説したことがあります。

オーソリティは簡単に言えば、リンクを多く集めることで高めることができます。
「バックリンクの多いサイト」=「オーソリティの高いサイト」ですね。

これに対して、トラストは特定のサイトに与えられる「Seed(シード)」と呼ばれるポイント/スコアの受け渡しによって判断されます。

Googleは、「このサイトは信用度(トラスト)がある」として1次レベルのサイトを(おそらく手動で)選びます。

1次レベルのトラストサイトには、信用を与えられた証明としてSeedが与えられます。

1次レベルのトラストサイトからリンクされているサイトには、Seedが渡されます。
ただし、少しポイントは減ります。
2次レベルのサイトには全ポイントではなく、一部だけが引き継がれるわけです。

2次レベルのトラストサイトからリンクされているサイトには、3次レベルのトラストサイトとして、Seedが渡されます。

ここでも、Seedは減少します。

Seedの受け渡しの減少は、人間の世界の家系でいうと、世代が移るに連れて血が薄くなるようなものです。

Seedが直接与えられたサイトは信用度がもっとも高く、Seedが与えられたサイトがリンクしているサイトは2番目に信用度が高くなり、2次レベルのサイトがリンクしているサイトが3番目に信用度が高くなります。

つまり、Seedが直接与えられたサイトから、リンクを経た距離が離れれば離れるほどトラストは低くなります。

ヨーヨー現象は、Googleが、このサイト(ページ)がこのキーワードで上位表示するのに値するほどトラストがあるのか確信が持てていないから、はっきりするまで少しの間だけ上に出しておこうとする期間とも考えれらるのです。

もし、自分のサイトがヨーヨー現象にはまっているようなら、バックリンクを見直して、自作自演が度を過ぎていないかGoogleにトラストを与えられているようなサイトからのリンクを得られないものか、これらをチェックしてください。