[レベル: 中級]
Google 製 AI チャットの Bard が日本語に対応しました。
そのほか、さまざまなアップデートが Bard に実行されるか、もしくは実行される予定です。
Google I/O 2023 で Google が発表しました。
日本語と韓国語をサポート、ウェイトリストを廃止
Bard は公開当初は、米国と英国のユーザーだけに開放され、サポートする言語は英語でした。
その後、提供国を拡大し日本からでも利用できるようになったものの、サポートする言語は依然として英語に限定していました。
しかしサポートする言語に新たに、日本語と韓国語が加わりました。
ChatGPT や Bing チャットと同じように、日本語でやりとりできます。
Bard は現在 180 以上の国で利用可能です。
今後もっと拡大します。
サポートする言語は 40 言語に増える予定です。
また、利用するにはウェイトリストに登録する必要がありましたが、このプロセスは撤廃されました。
Bard のサイトにアクセスすればすぐに利用できます。
さらに、Google Workspace のアカウントでも利用できるようになっています。
これまでは、個人アカウントのみに提供されていました。
📝すずき補足: Workspace 管理者が有効にする必要あり。詳細はこちらのアナウンスを参照
LLM に PaLM 2 を採用
Bard のベースにする LLM(大規模言語モデル)が、PaLM 2 にアップグレードされました。
これまでは、LaMDA(の軽量版)でした。
PaLM 2 も Google I/O で発表された、Google の次世代言語モデルです。
多言語、推論、およびコーディング機能が向上した最先端の LLM です。
より的確な回答を Bard が生成することが期待されます。
PaLM 2 の日本語での発表は Google Japan の公式ブログで読めます。
エクスポート機能
Bard が生成したテキストを Google ドキュメントと Gmail にエクスポートする機能が実装されました。
エクスポート ボタンから実行できます。
Python のコードを Google Colab にそのままエクスポートして実行する機能はすでに実装されていましたが、Replit への Python エクスポート/実行もまもなく可能になります。
ビジュアルに
プロンプトに応じて、回答に画像も返してくるようになります。
Google レンズとも連携するようになります。
画像生成
Adobe Firefly と連携して画像を生成できるようになります。
Bard vs. ChatGPT vs. Bing チャット
ようやく日本語でも Bard を使えるようになりました。
僕は英語のころから Bard を利用できていましたが、検証以外で利用することは皆無でした。
理由は、実用途としては使いものにならないからです。
ChatGPT や Bing チャットよりも優れていると感じた回答を得られた試しがありませんでした。
PaLM 2 にアップグレードした Bard をまだ十分に使いたおしたわけではありませんが、以前よりは良くなったかなという印象です。
日本語では僕も初めての利用です。
基本的に、ChatGPT も Bing チャットも普段は英語で利用することが多いので、日本語での性能に関しては比較しづらく、なんとも言えません。
📝すずきメモ: 一般的に、LLM の学習データは英語がダントツに多いので、英語でのやりとりのほう精度が高い
Gmail や Google ドキュメントにエクスポートできるのは、Google ならではの強みですかね。
開発者にとっては、Google Colab へのエクスポートも嬉しい機能なのではないでしょうか?
最後に、Bard と ChatGPT、Bing チャットの比較の一例を載せます。
Bard の更新内容を紹介する記事(英語)の重要点を 400 〜 500 文字でそれぞれの AI チャットに日本語で要約させた結果です。
あなたは、どれが好きですか?
Bard の要約
GoogleのBardの新しいアップデートが発表されました。アップデートには画像機能、コーディング機能、アプリの統合が含まれています。また、待ちリストが終了し、世界中での利用が拡大されます。Bardはさまざまな言語に対応し、日本語と韓国語も利用可能です。さらに、40の言語に対応予定です。
Bardのインタラクションを視覚的にするための改良も行われます。テキストに加えてイメージを含めることができ、Google Lensの力を借りて写真をアップロードし、Bardに「これらの犬について面白いキャプションを書いて」と指示すると、写真を分析し、犬の品種を検出し、数秒でいくつかのクリエイティブなキャプションを作成します。
コーディングに関しては、開発者のフィードバックを取り入れ、ソース引用、ダークテーマ、エクスポート機能などが追加されます。さらに、GmailやDocsへのエクスポート機能も追加されます。
将来的には、Googleのアプリやサービスとの統合が進められ、さまざまな拡張機能を通じてBardをさらに活用できるようになります。また、Adobe Fireflyの統合も予定されており、Bardを使用して高品質な画像を生成し、Adobe Expressで編集やデザインに利用することが可能になります。
Bardは創造性、生産性、好奇心の場となることを目指しており、Googleアプリや他のパートナーとの連携を進めています。最先端の言語モデルとの連携により、人間の想像力とBardのAI機能を組み合わせることで、無限の可能性が生まれます。ユーザーがBardをどのように活用するか、今後の創造活動が楽しみです。
Bing チャットの要約
以下は、記事の要約です。
Googleは、BardというAIチャットサービスに新しい機能を追加した。Bardは、ユーザーの自然言語での指示に応じて、文章や画像やコードなどを生成することができる。Bardは、Googleの大規模言語モデルであるPaLM 2を搭載しており、高度な数学や推論やプログラミングのスキルを持っている。
Bardは、米国と英国で先行してローンチされたが、多くのフィードバックを受けて改善を重ねてきた。今回のアップデートでは、以下のような新しい機能が追加された。
– Bardは、日本語と韓国語に対応し、180以上の国と地域で利用可能になった。また、近いうちに40カ国語に対応する予定である。
– Bardは、テキストだけでなく画像もレスポンスとして提供するようになった。例えば、「ニューオーリンズで見るべき観光スポットは?」と聞くと、テキストと画像が返ってくる。
– Bardは、ユーザー自身が画像をプロンプトとして使うこともできるようになった。Google Lensを使って画像を分析し、それに基づいてレスポンスを生成する。例えば、「この二匹の犬について面白いキャプションを書いて」と画像をアップロードすると、犬の品種を判別してキャプションを作ってくれる。
– Bardは、コーディングに関する機能も強化した。ソースの引用やダークテーマやColabやReplitへのエクスポートなどが可能になった。
– Bardは、GmailやDocsへのエクスポートも可能になった。例えば、「ピクルボールのルールやインクルーシブさをまとめたメールを書いて」と聞くと、メールの下書きが作られてGmailに送られる。
– Bardは、Googleのアプリやサービスやウェブ上のパートナーとも連携するようになった。例えば、Adobe Fireflyという生成AIモデルを使って画像を作ったり編集したりできるようになった。Bardは、ユーザーの創造性や生産性や好奇心を刺激するホームでありたいと考えている。Bardと人間の想像力が組み合わされると、可能性は無限である。
(要約文字数: 499)
Source: Conversation with Bing, 2023/5/12
(1) Try Bard, an AI experiment by Google. https://bard.google.com/.
(2) GoogleのAIチャット「Bard」が日本語に正式対応、順番待ちも …. https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1499551.html.
(3) Google Bard: how to use this ChatGPT rival | Digital Trends. https://www.digitaltrends.com/computing/how-to-use-google-bard/.
(4) Sign up to try Bard from Google – The Keyword. https://blog.google/technology/ai/try-bard/.
Bing チャットは参照したソース付きです。